R-1決勝まで行って仕事無いの⁉

吉本興業お笑い芸人 中山女子短期大学さん取材コラム

R-1ぐらんぷり 最も面白いピン芸人を決める大会で決勝まで進出し、アルバイトもすべて辞めてお笑い芸人として頑張っていこうと思っていたのに、3週間も仕事がなにも無い・・・。

今回はもう一度R-1で決勝に進出し、今度こそ売れたい!と野望を抱くお笑い芸人さんを紹介します。

 

※今回は新型コロナウイルスの感染防止を目的に、ZOOMを利用したオンライン上でのインタビューを行いました。

トピックス

1、基本情報 

2、深夜番組でブイブイ言わせたい!

3、お笑いブームの中でうまくいかない自分に葛藤

4、芸人を辞める決意の時にできたネタ「魔王」

5、歌ネタが強みだと気づくまで長かった・・・

6、今は自分のしたい事が出来ています。

基本情報

中山女子短期大学さん

2006年よりお笑い芸人としての活動を開始、2014年にR-1ぐらんぷりの決勝への進出を皮切りに、多くの賞レースで優秀な結果を残す。現在は大阪と徳島の両方に拠点を構え、「徳島県住みます芸人」として活動し、独立野球リーグである四国アイランドリーグplus「徳島インディゴソックス」のスタジアムDJや徳島県ローカルテレビ局の四国放送などでレギュラー番組を持つ。最近では自身のYouTubeチャンネル「中山パワフル女子短期大学」をスタートさせるなど、テレビ以外も精力的に活動する。

今後の期待がさらに高まっているピン芸人さんです。

深夜番組でブイブイ言わせたい!

 お笑い芸人を目指したころに想像していた将来の自分は、「深夜番組でブイブイ言わすような芸人」。

ゴールデンの時間帯、高い視聴率の中で人を笑わせる人お笑い芸人よりも、劇場で漫才を毎日のように披露するお笑い芸人よりも、深夜帯のテレビ番組やラジオ番組で「ひっそりやってる」人に憧れを抱いていました。

 

 深夜番組に出て面白い事をする。そんな目標を掲げてNSCに入学しました。しかし中山さんは一つの挫折を経験します。それはコンビを組むことを提案する事が出来なかったのです。

 

 「一緒にコンビ組まへんか?」

 「一緒におもろい事しようや!」

 

恥ずかしさからこのようなことを周りに人に言う事ができません。

 

 ですが一度だけコンビを組んだことがあります。その相方は、現在「にほんしゅ」というコンビで活動されている北井さん。北井さんとはNSC時代一番仲の良かった友人でした。NSCの卒業寸前に声を掛けられ、それに応える形でコンビを結成したのです。

 

 しかしその2人での活動は短くして終わりを告げる事になります。

 中山さんはコンビとして活動していく中で、徐々に相方のことが嫌いになっていったのです。

 

 一緒にネタ合わせをしていく中で、吐く息・吸う息までもうるさいと感じてしまう。

 

 

あれ、この人の事を好きだったのに、どんどん嫌いになっていく自分がいる。これはマズい・・・

 

 

 

こうして二人はほどなくして解散してしまいました。そして中山さんはピン芸人として活動を行う事としました。これが後々大きな失敗を起こしてしまうのです。

お笑いブームの中でうまく行かない自分と葛藤

 中山さんが新人の頃はお笑いブームの真っ最中。「エンタの神様」や「爆笑!レッドカーペット」など多くのお笑い番組がテレビ番組で放送され、流行の中心にいるという環境に対して少し困惑までしたと言います。NSCを卒業した後も少しずつテレビ番組に出演するなどし、順調なタレント生活を送るものだと考えていました。

 

 しかし現実はそううまく行きません。吉本の劇場の舞台に出演する権利をかけたオーディションに受かることはほとんどありませんでした。

 

 中山さんの居た劇場(baseよしもと)の舞台に出演するお笑い芸人のシステムは、

オーディションに受かると、まずは3軍の位置づけであるメンバーとして登録されます。その後2軍の位置づけであるメンバーと入れ替え戦などを行い、最終的には1軍の位置づけとなるメンバーを目指すのです。

 

 

 中山さんはこの中で、3軍のオーディションにも受かるか、受からないか、の辺りをさまよっていました。劇場では上手く力を出せない中で、同期のお笑い芸人がオーディションで受かり、人気が出てくるなどしたときには焦りを感じたと言います。

 

(オンラインインタビュー中の中山女子短期大学さん)

芸人を辞める決意の時にできたネタ「魔王」

ある日の入浴中、中山さんはふと自然とQUEENの歌をうたっていました。ただの鼻歌に過ぎませんが、その様子を客観的を考えると自分がすごく面白く思えたと言います。

 

「こんな自然なネタが出来ればなあ・・・」

 

こう考えて作ったネタが「魔王」のネタでした。

 中山さんはこの時NSC入学から10年。ちょうどの節目であったことや、パッとしたお仕事もない中で、次のR-1ぐらんぷりの結果が満足に得られないようならばお笑い芸人を辞めようと考えていました。

そして運命の大会。中山さんは「魔王」のネタで決勝に進出します。優勝こそ逃してしまいましたが、お笑い芸人を継続することを決意したのでした。

 

 

余談ですが…

 

 R-1ぐらんぷりの後、仕事が来ると考えアルバイトをすべて辞めた中山さんでしたが、放送後3週間お仕事が来ることはありませんでした。生活に影響した為に派遣会社に登録すると、テレビの工場に派遣されます。ゴールデンのテレビに出た後にまさか自分がテレビを磨くアルバイトをするのだなんて・・・。

歌ネタが強みだと気づくまで長かった・・・

この魔王のネタを思いつくまでの長い間、自身の強みが何かを分からずにいた中山さん。2014年のR-1ぐらんぷり後には、ABCお笑いグランプリ2015でも決勝に進出するなど多くの賞レースで好成績を残しています。

歌ネタをやり始める前までのコントなどを今思い出すと恥ずかしくなるほどのものだと話しており、これを機によしもと漫才劇場への定期的な出演を行うなどに繋がりました。

今は自分のしたい事が出来ています。

恒例の「今の自分は何点ですか」という質問。

中山さんの点数は50点だそうです。

 

 足りない50点は「売れていない」所。

 

 今ある50点は「やりたいことをやれている」点です。最近ではYouTube上での活動をはじめ、動画をアップロードされています。現在の中山さんのファン層は「渋い」のだそうで、中山さんと同世代や年上世代の方が話しかけてくださることがよくあるのです。しかも性別は男性が多く、これは中山さんが所属している「よしもと漫才劇場」のメインファン層である若い女性層とは大きく乖離していて、最近ではファン層を意識したネタ作りに励んでおられます。

 

中山さんは、地方での活躍が中心であると誤解されがちな「住みます芸人」の現状を踏まえ、地方だけでなく大阪や東京でも「住みます芸人」は戦えるのだという事を示したいと奮起しています。

また、歌ネタについては替え歌などコンプライアンスを鑑みながら今後も行っていくそうです。

 

今後はもう一度R-1ぐらんぷりで決勝に進出したいと考えておられ、是非グランプリに輝いてほしいものです。

これから頑張るお笑い芸人にメッセージ

自分が本当に楽しいと思う事をしていれば、いつかは割と伝わってくれます。

あとお金は貯めた方がいいです!ある程度の預金を携えたうえでやった方が、心の余裕が生まれて楽しくなります! カツカツの貧乏芸人を経験するのも悪くないですけど笑

 

貯金してからやった方がお笑いに集中できるんで!


中山女子短期大学さん

プロフィール https://profile.yoshimoto.co.jp/talent/detail?id=4205

YouTube https://www.youtube.com/channel/UCRw-Ol9VLfRbFPV0awv5kTA

 

今回はオンライン会議ツール「ZOOM」を利用してインタビューを行いました。