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孔井真梨子:音楽(声)の裏方スペシャリスト

現在、ボイストレーナー、カラオケのガイドボーカル、コーラス、CMソングなどの仕事で大活躍中の孔井真梨子さん。

今回は、長年、音楽(声)の仕事に携わる孔井さんだから聞けるエピソードと、今後のことについてお話を伺いました。


きっかけは学園祭の弾き語り

音楽を続けたいと思ったのは、高校生のときに入部していたフォークギター部で出演した学園祭の弾き語り出演がきっかけだそう。

そのときの周りの反響が良かったことが孔井さんの心に残り、音楽を続けることに。

 

そこからは、T.M.Revolutionのプロデューサーである浅倉大介さんの影響も受け、ギターだけでなく、シンセサイザーで曲を作り始めることを決意します。

 

 

 

 

 

音楽で生計を立てる

当時、シンセサイザーは約250,000円。高校生にとって高価な機械です。

高校2年生だった孔井さんは半年でその費用を貯めて、シンセサイザーを購入。

ネット環境が不十分な中、孔井さんは本を購入したり自身で研究したりと試行錯誤しながら、シンセサイザーで作詞・作曲をしていきました。

ときには集中しすぎて、仮病を使って学校を休んでしまったことも。

この時期に音楽で生計を立てることを心に決め、この行動力や努力を継続することで、そのことを親にも認めてもらおうと奮励していたそうです。

 

 

 

 

 

たゆまぬ好奇心と向上心

高校卒業後は、シンセサイザーや弾き語りなどのソロ活動、ギターでの音楽作りは継続しつつ、歌の専門学校に通い始めます。

孔井さんは専門外だったドラムやベースなどの他の楽器や授業のレッスンにも興味があり、音楽を追究していきました。

そのときに、歌の先生から「将来何をやるために今何をやっているのか把握しないとだめだよ。」と言われたことがきっかけで、改めて将来のことを考えることに。

 

 

 

専門学校卒業後は、バンド活動やバックコーラスの仕事をしている中で、上京し声優の養成所に通い始めます。

理由は芝居や演技を学ぶことで、もっと自分の声の幅を広げる可能性があるのではないかと考えたとのこと。

この経験から、歌詞をつくるときも主人公目線、主人公と相手の歴史など具体的に登場人物の心情が分かるようになり、表現の仕方に活かせるようになったそうです。

 

 

 

 

 

声の仕事でサポートしたい

孔井さんは声の仕事を重ねていくうちに、メインアーティストとして人前に出るよりも、コーラスとして出演したいという気持ちが強くなっていることに気づきます。

メインアーティストは主旋律を歌います。

その周りのコーラスは主旋律をサポートする歌声を出さなければいけません。

孔井さんは、「コーラスは細かい技術が必要であることを実感し、この影で支えている感覚にとてもやりがいを感じる。」と言っていました。

 

 

 

孔井さんはボイストレーナーとしても生徒を支えています。

声のトレーニングを始め、主人公の目線も考えるように指導しているそう。

生徒にそう教えると、生徒の気持ちや考えが歌に乗っているのが目に見えて分かってくるとのこと。

ここでも声優の養成学校で学んだことが活かされているようでした。

 

 

 

 

 

 

 

練習が嫌だという思考を減らす

実は大の練習嫌いだという孔井さん。

しかし、練習しなければ上達しない。

そこで、孔井さんは「練習が嫌だ」という思考を減らす方法を考え始めます。

有名アーティストのバックギタリストになりきって音を流して右手だけ動かしたり、これが出来たら格好良いなという目標を定めたりと、より楽しさややりがいを見出したことで、「練習が嫌だ」という思考を減らし、練習を継続することができたそうです。

 

 

 

 

 

サポート力をパワーアップさせたい

 

昨年から始めたという音のミックス作業。

きっかけは、歌ってみた動画をアップロードしたい生徒がいたこと。

音作りを行っている知人もいなかったため、孔井さんが行うことになったそうです。

現在は、もっと音に自信を持ちたいという向上心から、月1でDTMやミックスの技術を習いに行っているとのこと。

孔井さんは、「オリジナル曲の作曲やライブも好き。だけど、音楽でのサポートの幅を広げるためにも音そのものをもっと扱えるようになりたい。」と笑顔で語ってくれました。

 

新しいステージへの階段を登り始めた孔井さんの活躍に、ますます目が離せなくなりそうです。

 

 

 

 

 

 

ライター:中村有沙

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川越みほ

大阪府出身。府内大手テーマパークでスタッフとしての勤務経験があり、現在は関東圏を中心に声優として活動。


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コメント: 2
  • #1

    ジェニ (日曜日, 04 9月 2022 21:35)

    初めて孔井さんのステージ拝見した時に、最前列に座ったことを後悔しました。メインボーカルさんをみると孔井さんが見えない!孔井さんを見るとメインが見れない!そんな感覚初めてでした。控えめなのに力強いそんな孔井さんのご活躍をこれからも楽しみにしています。

  • #2

    石井文代 (月曜日, 05 9月 2022 13:59)

    たくさんの苦悩と努力あっての今ですね。
    音楽と共に楽しみながら、日々を充実させていって下さい�
    益々のご活躍とご健康を祈念しています☝