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もっと鍼灸を身近に。幼少期の夢を諦めずつかんだチャンスとは【前編】


ミスアース×鍼灸師?

 ミスアース。

「美しい女性を決める大会」として広く認知されている大会の一つですが、橋本さんは出場される方への「講師」として活動をされておられます。

 そんな大会と鍼灸師にどのような関係があるというのでしょうか?

 

 それは、出場する方の美容をさらに促進するということ。鍼や灸といった施術は若者とは無縁と思いがちな分野です。ただその効果は若い方でも十分に現れるのだと言います。

 そこで講師として化膿のおそれのある旧式のお灸ではなく、個人でも可能で火傷などのリスクが少ない「せんねん灸」の方法をレクチャーすることで美容意識を高めてもらおうとしているのです。

 例えば万能のツボ「合谷(ごうごく)」は、手の親指と人差し指の間にあるツボです。

 ここに「せんねん灸」を貼り付けることによって体の調子を自分自身で整える事ができます。

 

 実際に「せんねん灸」と調べてみると、確かに広く発売されていますがこれを「やってみよう」と考える方は少ないのではないでしょうか?

せんねん灸の実物を手にとり説明して頂いている橋本さん

鍼灸との出会い

 幼少期より家族や近しい人物が鍼灸に携わり、その魅力や効果について体験していた橋本さん。しばらくは他職種の業務をしていましたが、40代になってあらためて鍼灸の魅力を思い出し、タイミングを見計らって鍼灸の資格が取得できる専門学校に入学、資格を取得されます。

 

 今はできないけれど、いつかは鍼灸院を開業してみたい。

 

 身近にあった鍼灸の魅力は大人になっても忘れる事なく残り続けていました。


自身の「人生のどん底」を鍼灸で解決

 「人生のどん底」

 人の調子や可能性には波がありますが、橋本さんの人生における「どん底」とはどのようなものだったのでしょうか。

 

 これは橋本さんのお母様が15年もの間闘病生活を続け、最期の時期には橋本さん自身も乳がんを患っていることが発覚するなど、家族間で様々な問題が立て続けに起こり、様々な痛み(トータルペイン)と闘う必要がありました。

 

 様々な面で客観的に弱っていると理解していた橋本さんは自身にある知識と技術である鍼灸を自身に行います。

するとみるみる元気になっていくことが出来たと言います。

 

 躁うつ、ボロボロになった顔、仕事はおろか外にすら出る事もできないような状態を一気に打破する事が出来ました。橋本さんはこの事がきっかけで、かねてからの夢であった美容鍼灸サロン開院の夢を現実的に考えるようになるのです。