大阪生まれ、埼玉育ち。大学生になってから大阪に引っ越してきた。俳優業をやりたくて大阪にきたわけではなく、当時大学の所属学部は経営情報学部だった。
この頃は俳優になろうとは考えていなかったそう。
俳優になったきっかけは、大学の勉強にモチベーションが上がらなくなった時、映画『HiGH&LOW THE MOVIE』を観たのがきっかけだった。この映画を観ていて “役者さんって面白そう” と感じた。
最初は、 “役者面白そうだな” となんとなくの思いから演技を習い始めた。
「役者の魅力はなんですか?」
当時、演技指導の講師に役者の魅力をなんとなく聞いてみた。
「俺はお金をもらって役者をやっているけれど、まだまだ発展途中で、自分の理想の役者に届いていない。一生をかけて理想の役者になってやるんだ。」
講師は、このように思いを熱く語ってくれた。
人をこれだけ熱くする、芸能や演技の世界は “凄い!” と衝撃を受け、「自分も熱い信念を語れる人になりたい。」と覚悟を決めたのが最大の決め手となった。
映画『HiGH&LOW THE MOVIE』では役者の山田裕貴さんに興味を持ち、調べていくうちに “人として山田裕貴さんのようになりたい” と感銘を受けたそう。
大学生の上記のきっかけに至るまでは、全くもって俳優に興味がなかった…。大学生で、勉強にモチベーションが入らないことから心境の変化と共に俳優の道へのめり込んでいたそう。
現在、大学の授業を受けながら、俳優のお仕事を受けつつレッスンにも通わせてもらっている。
芸能事務所「エーライツ」に入って7ヶ月。
所属するまでは、演技とダンスとアクションと歌唱をレッスンで受けながら、人間性を高めることもしていたという。
「芸能界でやっていく上で自分の柱が出来上がった。」
「それは、人を支えられる存在になること。」
元々、自分は人前に立ちやすい性格だった。しかし、いろんなことをやって、いろんな人と話をして、一番後ろでみんなを支える役割の方が自分にあっていると気がついたそう。
その前は主役を目指して奮闘していたが、その結果、人と何かを成し遂げたいという思いに至った。
1人で何かを成し遂げるよりも、人と何かを成し遂げる方が絶対に向いていると思った。
藤江勇輝さんの理念は、
人の悩んでいる姿などに気づける性格なので、人を支えながら仲間と前進し、自分も成長していきたい。自分も役者として活躍する道を模索し、発見を仲間に共有して前進したい。
実際にこれまでの現場では、緊張感がある場面と楽しめる場面との釣り合いにちょうど良さを感じている。現場にいく時は緊張よりも楽しさが強く、緊張感が自分の喜びになっている。
緊張を解くためにやっているのは、とにかく笑うこと。緊張している自分がいたら、固まらないように笑って楽しむのだそう。
藤江勇輝さん流リラックスの秘訣は、緊張しているなと思ったら無理やり笑うとのこと!
これまで苦労したのは、歌唱だった。歌は下手で大嫌いだった。最初は全部素人で練習が必要だと感じていたが、歌だけは気持ちの持っていき方に苦労をしたのだそう。
「どうやったら歌を楽しめるのか・・・?」
この思いを乗り越えたのは先生が楽しい方で、自主練中に歌唱の先生が入ってきて「頑張ってるな。」と褒めてポカリスエットを奢ってくれた。
“これが歌を好きになるチャンスだ!” と感じ、「歌の面白さを教えてください。」と頼み込んで、歌の面白さを教えてもらってレッスンを受けたら本当に楽しいと感じた。
映像系や映画に憧れている中、今回、出演を控えている舞台、『夏の匂いは嫌いじゃない』は初めての舞台への挑戦となる。
稽古場では、いろんな方からいただいたお金で演じさせてもらう責任感があり、プロとして腹を割って向き合うこともある。
稽古の頻度は週に2、3日で1日練習することが多い。この舞台にはオーディションがあったという。
オーディションでは、演技に失態があった。そのため人間性で勝負をかけた。結果オーディションを突破できた。
稽古での学びはたくさんあるそう。中には無茶振りもあって、無茶振りに対して、あんなことこんなこともできたなと振り返るのが学びにつながっている。
今回の舞台は4公演ある。そのため、4公演の中で4公演分のアドリブや変化があるのが魅力だと感じている。
やっていくほどに “演技が好きだ” という実感が溢れてくる。
元々は根暗だったため、過去の写真を振り返ると自分でもびっくりするし、兄弟は特にびっくりするという。高校の友達にも「変わったな!」と言われるのが現状になっている。
目標は、山崎貴監督の作品に出演すること。山崎貴監督は『ALWAYS三丁目の夕日』、『寄生獣』など数多くの作品を手がけている。
最終目標は、カンヌ国際映画祭のパルム・ドールをとること。自分が出演している映画でとるのが夢だそう。
今1番挑戦したい役は、 “ヤバい役、サイコパスな役” 。人を殺すなんてことはできないからこそ、分からないその感情を深ぼってみたいと考えている。
【最後に読んでくださった方へのメッセージ】
「僕は人に恵まれて恵まれた分、自分のパフォーマンスで返せる人生にしていきたいと考えています。」
ライター:泉田優歌
川越みほ
大阪府出身。府内大手テーマパークでスタッフとしての勤務経験があり、現在は関東圏を中心に声優として活動。
コメントをお書きください